汗かきで悩む人はとても多いのですが、汗を止める薬はないので、汗をかいたら、よく洗い流して、よく乾かすことです。
また、わきの毛が長いと蒸れて、雑菌が繁殖しやすいため、毛は常に処理していた方がいいでしょう。それでも気になるようなら、次のような対策もあります。今回は、病院で行っている多汗症対策についてご紹介します。
制汗剤
市販の汗止めスプレーのほか、塩化アルミニウム水というものがあります。これをガーゼに浸して、わきを拭いたり、パックのようにしばらく当てておきます。これは、一部の皮膚科で行っています。
イオン導入
イオン導入は、保険適応の治療で、これも一部の皮膚科で行っています。水でイオン導入をすると、3日くらいは汗が抑えられます。
汗の気になる部分に電極を当てて、20分くらい弱い電流を流します。痛みは少なくて安全なのですが、時間がかかり、3日おきに繰り返さないといけないので、ここが問題点です。
ボツリヌス菌注射
シワの治療で有名なのですが、多汗症にも有効です。汗を出す神経を薬で麻痺させるという仕組みで、効果は約半年間続きます。ワキガにはあまり効果はないのですが、手、足、わきなどにできて1回5万円位~です。
胸部交感神経切断術
麻酔科で行われている手術で、胸部交感神経という上半身の分泌を支配している神経を切ってしまう手術です。
これを受けると、わきや手の汗、上半身の汗が全く出なくなります。その分、下半身に汗がたくさん出るようになり、逆に深刻な事態になることがあります。
手術なので、一度受けると元には戻りません。他の方法を試してみて、満足しないときに手術を考えてもいいと思いますが、かなり慎重になる必要があります。
漢方治療
体質に合えば、漢方薬が多汗症に有効なことがあります。防己黄耆湯(ボウイオウギトウ)という処方が多汗症の薬として最も有名です。これは、色白でポッチャリ型の人に向いているといわれています。
その他、緊張すると汗が出る、緊張しやすくて困る人には、「牡蛎」という神経の興奮を鎮める成分が入ったものを使います。
汗は自律神経でコントロールされているので、一生のうちに、汗かきになったり、逆に汗が減ったりと、いろいろ変化するものです。
有効な多汗症の解消法をいくつかご紹介しましたが、汗かきだからとあまり深刻に悩まずに、いつか自然に治るだろうというくらいの心構えが必要かもしれません。
デンマーク製のデトランスαは、ワキガや多汗症の悩みを持っていて、様々なデオドラントや汗パッドなどを使ってみても、効果を実感できなかったという方におすすめです。