2001年に「化粧品全成分表示制度」が導入される前、アレルギー反応を起こしやすい102の成分が、表示指定成分として、パッケージへの表示が義務付けられていました。
無添加化粧品とは、表示指定成分を添加していない化粧品の事をさします。
無添加だからといって安全とは限りません
「化粧品全成分表示制度」の導入によってなくなったはずの無添加化粧品なのですが、無添加は自然で、肌に優しいというイメージが強いために、今でも多くの化粧品メーカーで幅広く使われています。
しかし、肌に優しいとも言い切れないのです。 例えばパラベンは、アレルギー反応を起こしやすいために、以前は表示指定成分とされていました。
それが理由で、パラベンは身体に悪い物という印象が強かったのですが、その後の研究で、パラベンは安全性が高く、低刺激で優れた防腐効果があることがわかってからは、食品にもよく使用されています。
多くの化粧品は防腐剤が入っていないと、菌が繁殖して腐るので、表示成分でない防腐剤が入っていたり、酸化や腐敗のしない合成ポリマーで作られています。
また、表示指定成分以外にも、発がん性や環境ホルモンの問題になっている成分がたくさんあるので、無添加であっても安全とは限らないのです。界面活性剤なども量が多いと肌を荒らしてしまいますが、アレルギーを引き起こさないため、表示指定成分には入っていません。
天然ものには注意しましょう
天然と聞くと、それだけでも肌に良さそうに感じますよね。しかし、アレルギーを引き起こす可能性は、合成よりも天然の成分の方が高いのです。自然界の物質といっても、肌に有害なものがたくさんあります。
実は、科学的に合成された成分の方が、安全性が高いといえる場合も多くあるのです。
ナノテクを用いた化粧品も気をつけましょう
分子をミクロ単位にして、肌に吸収させる技術のナノテクを用いた化粧品もありますが、これも注意が必要です。
日焼け止めに使われる紫外線吸収剤などの成分は、ナノ化されていると使い心地はよくなりますが、毒性がありますので、身体の深部までその毒性が浸透してしまう可能性があるので危険です。